まだ夏にのり損ねているのか夕べは早くから薄暗い、銀灰色みたいに鈍く光りながら沈んでいく夜に、蝉の声だけ長く聞こえていた。 いつもこんなものだったか、天候のせいで蝉が夜になった気がしないのかわからなかったけれど、蛙の合唱じゃないのかと耳を疑っ…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。