Mustapha
ディック・リー(DickLee)はシンガポールのシンガーソングライター。
日本でもいくつかミュージカルに出ていたり、ポンキッキで「シャナナナナ♪」と歌ってたの、覚えてる人もいるかもしれませんが、この前から、そういえば最初に聴いたインド系の音楽って何だっけ?と考えていたらこのディックのムスタファでした。
元々西洋的な音楽も好んで演奏していたそうですが、ある日オーディションで「どうして自分達の歌を歌わないの?」と言われたことで、ルーツであるチャイニーズやシンガポールで共存する他民族に…とアジア的な音楽を広げていって、日本のサンディー&ザ・サンセッツと一緒にアルバムを制作し、サンディーをボーカルに迎えていたり、そしてインド系のジャシンタと歌っているのが上のムスタファという曲。他民族国家だけあってディック自身も「子供の頃から土曜の午後はタミル映画を見ていた。」と話していたインタビューを読んだ覚えがあります。
(この動画にはジャシンタは出演してません。歌声のみ。ディックの衣装もこれはマッドチャイナマンのかな、曲とまったく合ってませんが。ステップもかわいい楽しい曲)
これはたしかインドネシアの女の子と歌ってる、一転爽やかな、でも去った彼女に思いを馳せて、もう返事してくれるのはこの鳥の声だけだよ…と甘くせつなく歌ってる曲。その小鳥のイメージにしてはパンチの効いた歌声ですが、女の子のインドネシア語のパートが歌も良くて南国気分。
これシンガポールの風景に、ただただこの当時のディックはキュートだったなぁぁぁぁと懐かしかっただけなんですが、しかしこの人甘めの顔立ちに似合わずガタイがいい、背もたしか高くて手足も長くて、なんだかそのギャップにちょっと驚きましたが、それよりマーライオンのダーっと水出しっぷりに家に一台置きたくなりました。涼しそう…置く場所ないですが。
日本のサンディー(今はよしもとばななのフラの先生)との共演もとてもいいのですが、見つからず。でもこの香港のサンディーとのデュエット曲もとても爽やかな哀愁があっていいです。古い向こうのオールディーズを現代風(当時の)にアレンジし、まったく違った顔を見せているのもおもしろい。
Lover's Tears / Dick Lee & Sandy Lam
これは地元シンガポールを歌った歌のライブバージョン。このCDを夏の夜にヘッドホンで聴いていると、ディックの歌声に誘い込まれて、とてもいい感じに夢の中へ入っていける。
Singapore Nights Dick Lee's Concert at Kallang Theatre
最後はカバー曲ですが、歌に入り込んでる時のディックのボーカルはとてもいいなぁと再認識できる一曲。
DICK LEE - SAY YOU LOVE ME (Loving You)
音楽だけでも自分のソングライティング以外にもコンポーザー、プロデューサーと多才な人で、元々が実業家でもあるので、ソニーミュージックアジア全体の何だっけ?副責任者?か何か以前は勤めていたり。最近はもうもっぱら自分の事業のほうに忙しいみたいですが、この間久しぶりに何かの賞を受賞しているの見ていたらすっかりロマンスグレーっぽくなっていて、貫禄あったなぁ。
日本でもたくさんアルバム出してる人なのですが
ディック・リー - Wikipedia 見てると信じらないことに
日本でもヒットを飛ばし、歌手としての活動が最盛期にあった頃のレコード会社はWEAであったが、同社は当時のマスターテープを紛失している模様。
ってえ~・・・驚きましたが、amazonでも移籍後のと共に中古は販売しているようです。
これは移籍後の、ちょっともうアジアということにはあまりこだわっていない、自分の本来好きだったという音楽に原点回帰している感じのアルバムで、ボサノヴァとかこれこそ夏っぽい、ちょっと気だるくゆったりとした、聴き心地のいいアルバムだった気がします。
- アーティスト: ディック・リー
- 出版社/メーカー: フォーライフ ミュージックエンタテイメント
- 発売日: 1995/04/21
- メディア: CD
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