Odonata
蜻蛉が撮れた ただそれだけの喜びに 秋の空を撮っていた。
澄んで高い空に、しゅーぅ、しゅるるるーと伸びる白い雲。
昇っていく龍の群れ、狐、ぽにょの集団…色々なものが見える。
女心というけれど、そんなに変わりやすくないぞ、と思うものの、だけど柔らかな線で伸び伸びと自由に、様々な形、おもしろい線、美しい絵を描いては、じきにまた違うものになっているこんななら素敵だと思った秋分前の空。
蝶もよく飛んでいたけれどヒラヒラと光のよう速く、追いかけきれなかった。そうかと思うと蝉も鳴き出したり、夜になったら秋の虫たちが大演奏会を繰り広げている。
そう言うと風雅でげすね、などと太鼓もちの人なら言ってくれるやもしれないけれど、コオロギがどこからか進入して家の中で鳴いているというのは、情緒を通り越して、思わずフマキラーを取ろうと伸ばす右手を左手で抑える日々でげす。
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