fade away
雨足が激しくなって轟く雷の轟音。冬の知らせ、雪おこしの雷。
雷おこしではない。雷おこしは美味しい。
まだ雪にはならないけれど雪をおこそうとしている気の早い雷。
冬に鳴ることを知らなかったので、初めは驚いた。今でも慣れない。乾燥した空気をビリビリと震わせるバリバリバリドン!
いちいちビクッとして、どこへ隠れようか、ウロウロおろおろしそうになる。
空だけでなく、地面まで揺らすように響いてくる冬の稲妻。
アリスではない。遠くで汽笛を聞きながらが好きです。
11月になったらもう、追いかけられているかのように忙しない気がしてくるけれど、それは自分が夏の終わりにいつも、あぁ半分が過ぎた、そんな気がしているからだと気がついた。
夏の終わりはぜんぜん半分じゃないむしろもう既に折り返している、なのにそこで真ん中だと思ってしまうから、その後はそりゃ短い、時間が足りない、足りな過ぎる気がしてしまうのも無理はないけど、アホだと自分を思っていたら
昔イラストレーターの沢野ひとしが座談会で50歳だとかの話に「人生の半分、折り返しだね」みたいなことを言って椎名誠たちに「もう折り返してるよ」「何歳まで生きるつもりなんだ」と口々に笑われていたことをふと思い出した。
晴れたら出かけたいけれど、本を再読している。
タイミングを逃しているうちに少しずつ色が消えて、じきにどこもモノクロの季節になってしまうかもしれない。季節の行楽は空任せ。天意ってこういうことか?
残ってる色を見に行けるか、本にのめり込むかは、天のかみさまのいうとおり。
暑い時のように目に見えてグッタリはしないけれど、寒い時期も色々エネルギーが余分に要るのかもしれない。
みなさまもエネルギー補給など、健やかによい週末をお過ごしください。