六月に雨が

You should take your umbrella.

はてな題詠 「短歌の目」 自選とまとめました。

 

 

 

昨年開催されていたはてな題詠「短歌の目」は12月の第10回をもってひとまず第一期終了ということで、残念でしたが、せっかく参加させてもらっていた

短歌に初めて触れた第0回から最終回までの自選の短歌を各月から一つという形でまとめとして記録しておこうと思いました。

そう思いましたのですが時間はほんとに待っちゃくれねえ、思ってからものすごく時間が逸脱してしまったのですがすみません、書きました。

ということでいたって個人的なまとめになりますが、参加されていた方、いなかった方も、ああそういえばこんなお題があったわね・・とか記憶の扉を開いてみたりしていただければ幸いと思います。です。

まだ読んだことがないけど振り返りたいとか思った方もいらっしゃいましたらこちらにまとめた私の各記事からも行けますが、卯野さんの主催されていました「短歌の目」ブログにて各月のお題から他の方の作品や感想、批評なども読むことができますのでよかったら出かけてみてくださいませ。

 

貼ると通知がいってしまうかもしれませんが、終了に思うことは最後の「短歌の目12月」で書いてしまった気もしているし

時期もかなり過ぎているので、通知が届いても感想などのまとめに掲載しない、ということでもこちらは大丈夫です。

 

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こちらはひとまず第一期最終回の第十回12月の皆様のご感想です。

 

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ではでは初めて参加した第0回の2月のお題から順に、自分で選んだ各月の短歌や感想など順に並べてまいります。

 

 

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 第0回「短歌の目」2月のお題より 

7.外

この星の 外に出たならその外の また外は何 問う子眠らず

 

 

なにしろ生まれて始めての自ら短歌という体験に思わず力が・・・入り過ぎるか?と思いきや案外素直にするっと出てきたのがこの一首でした。

とにかくなんでもかんでも「なぜ?なに?どうして?」と聞きたくてたまらぬ幼児の時いうのもある種の魔の時期。好奇心に成長も感じるうれしさと、わけわからんからこその面白さもあるのでしたが、それはとにかく四六時中でノンストップ。

すまんが夜だ、そろそろ母ちゃんを少し眠らせてくれんかね?・・とかそんなことは聞いちゃいねぇ子供の話は恐ろしくも(体力と睡眠時間的に)時にとっぴょうしもない発想や好奇心が楽しく…そんな子育て真っ最中の気持ちも入った、最初だったからこそするっと気持ち良く出たものだったような気がしています。

 

 

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第1回「短歌の目」 3月のお題より 

9.年度末

追いかけて 追いかけて いつの間にか 追われてるの 年度末のフーガ 

 

 

そして参加2回目、いきなり大迷走した回。とにかく初めて過ぎて、基本的なことがまるで知らないわからないで何がなんだかわからなくなったのがすべてそのまま表れていて、読んでくれた方も混乱したかと思いますがごめんなさい。

やはり基本からまず知りつつ、今の作品は今ので読んでいくというのが必要と言うかいいんじゃないかとあらためて思った。

そんな中からは、基本からは外れているもののまだひどく崩壊しきってまではいないんじゃないかな?と思うこの短歌くらいしか選びようのない回。

とっても反省の3月となりました。

 

 

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第2回「短歌の目」4月のお題より

1.入

寝たふりをする子の耳は起きていて クジラの唄に聞き入っていて

 

 

この短歌は、大地(たいじ)の思い出に。大地(たいじ)の出身ではないですが紀南に親戚も多く子供の頃からよく行っていて大地といえばやっぱりクジラの町で

クジラの歌は聴いた覚えはないのだけれど、クジラの声を番組か何かで聞いたのとか、あとは大原まりこの小説とか、

そういうものと子供の頃の大地での思い出から。

虚実であったり色々、融合や混在しているものが好きで短歌もそうなってしまうのかもしれませんが、いくつかのものが混ざってしまうので自作を言うというのがむずかしい、面倒になるのでしたが。

 

そういえばこの歌の寝たふりしてる子は私や私の従姉妹たちや私の子供の寝姿も重なってるのかもしれません。

 

 

 

 

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 第3回「短歌の目」 5月のお題より 

2. 窓 

窓際に 頭並べて鰯たち 同じほう見て 腐り始めた

 

 

この月に勇気を出してお題を出させてもらったのでしたが、「しまった・・」と気づいたのは自分がお題を前に詠もうと考えはじめてからでした。

私の出したお題の一つが「海」

てこれ夏にこそ出すべきお題やないかい、いくら俳句ほど季語とかないとはいえ季節も詠むものだというのに~と自分で気づいて「あ~~~ごめん~」となっていたのでした。とほほ。あらためてごめんなさい。

お題もあほみたいに頭に浮かんだことそのまま言うてたらあかんがな、と反省しました。

そしてぶっ飛んでるのやかっ飛んでるお題は出してくれる方がいるので、それなら私は出来るだけ平易でどうとでも使いやすそうなのがいいかなと思っていたのですが、よく考えたらそれはそれで「どうにでも使える」ってのも逆に難しい時もあったり、お題についても色々と考えさせられました。

 

それにしても毎月バラエティにとんだお題を詠むというのは楽しくもあり大変でもありと最初の「ただただ楽しい!」からそろそろ苦も感じ始めていましたがそういう風に思う時がほんとの始まりみたいな話もよく聞くけれど

ともかくわりとなんとか短歌はまだまだわかるということの入り口にいるんだけれど、自分なりに毎月のそれの探り方くらいは見つかってきた気がした頃でした。

 

 

 

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第4回「短歌の目」 6月のお題より

9. 筍

湯気とぬか 白くごとごと 立ち 濁り 解脱するごと 筍 茹 ゆだる

 

 この歌はなぜかお湯にゆだる筍に熱い湯に無理してつかる親父を思い出したのでしたが、頑固親父のごとくってうまく組み込めませず。

 

 

 

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 第5回「短歌の目」 7月のお題より 

6.プール

通い路の記憶を戻り ゆらゆらの卵にかえる プールでは まる

 

 プールというお題に、夏休みプールに通っていたときの通い道の記憶と、卵のようだったり胎児のようだったり、なんか水中って原始の姿に生きてきた道を戻っちゃいますね、っていう二つが一首の中に無理なく収まったかなと。

 

 

 

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第6回「短歌の目」 8月のお題より

4.冥

 一面を染め焼け落ちた 何もない 冥い空見上げ 学童は啼き

 

 どうしても8月というと母から聞かされていた当時小学生だった母の戦争の記憶というのを思い出そうしなくても思い出します。

 

この歌を詠んだ時

「学童」という言葉自体、私にとってはやっぱり母の言っていた「学童疎開」でしたが、我が子の頃になると「学童」といえば「学童保育」になっていたし

まずどのくらいの人が「言葉そのもの」をわかるかな?まぁ完全にゼロってことはないだろう気がする、ぐらいの判断で提出したのでしたが

世代も環境も様々な人が参加している中、知って受け取ってくれた人も、そこは知らなくも思ったことはちゃんと読み取ってくれていた人もいて、詠んでよかったと感じた一首でした。

 

 

 

 

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  第7回「短歌の目」 9月のお題より

3.ウーパールーパー

ふにゃふにゃと渡りウーパールーパーの群れ飛行する季節だもはや

 

お題が炸裂していて楽しい月でした。ウーパールーパーはなんかもう飛ぶだろう、それもふにゃふにゃと群れになって海を渡るだろう。

それしか思い浮かびませんでしたが、飛んだお題に飛ばせてもらえ自分から出せない自分が出るかもというのも題詠の楽しみだとあらためて感じた月でもありました。

 

 

 

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第8回「短歌の目」 10月のお題より

9. ひたひた

湯船にも長雨の音ひたひたと寄せ私は境目なくし

 

ちなみにこの月のお題の「2.まれ」は私が出したお題でしたが、すいません、「まれ」は見ていませんでした。

「マッさん」の途中からもう息切れしちゃって朝ドラ脱落期ですがなので「あさが来た」も見ていませんでしたが、私にとっては「睡王子」香港時代デニス・ホーのMVにも出演していたディーンさんがまさかの逆輸入的爆紅するとは・・うれしいニュースでした、って短歌関係なくなっちゃってすみません。

 

 

 

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第9回「短歌の目」 11月のお題より 

2. 声

貝殻に波の声音を聞いていた耳にあてがう父の湯呑みを

 

 段々と、まだまだ慣れはしませんが短歌を詠む、推敲して一応自分で納得する形にする、ぐっと入り込めないお題はいっそ肩の力をぬいてさらっと詠んでみてもいい、とかが出来てきつつあり

それでだんだん、いやもう集中して詠んだらあとは特に他に言うこともなくなってきた、というのがおわかりかもしれませんがそのような感じになってきておりました11月でござました。

 

 

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第10回「短歌の目」 12月のお題より

6. 石

石は兄、妹は骨など出来て 三女は肺に蓮の咲くやも

 

 

血族というか血縁や病気というのも不思議や不可思議と、しかしこの話をそのままされたわけではないのですが、人が他の人の事を人に話す「あの人がこうでこの人はああでね」っていうような話って

なんかそういうわかりにくいんだけど聞いてあげたいと思う話をするおばちゃんの話し方もふくめ、ちょっとややこしいその感じが表れているといいなと思いましたので

よいと言ってくださった方が居てよかった、ありがとう、うれしかったでした。

 

そしてこの月の最後の短歌は

 

10.【枕詞】降る雪の

降る雪の白 息の白 紙ふぶき撒いているごと 朝(あした)の道は

 

やっぱり一応とはいえ最後、一区切りということで何かしら祝福てきな短歌を詠みたくて、冬の日常の光景に吉祥の感じをなんとか乗せてみました。

成功したのか?はわかりませんでしたが、

同じようなことを考えていた人がいたのもうれしかったです。

 

 

私は「短歌の目」に参加し、本当に全くの初心者で色々本など実作や評価込みでよんだりしているうちに、初心者だからこそ、ややこしく考えるだけの素地もないのだから、とにかく57577の基本を守る、三十一文字に収められればよし、くらいの気持ちで

とにかく一つ思いついた所からはじめていくつも詠むようになっていたと思います。

推敲という意識も特になかった頃からですが、

たぶんですがこれははるか昔読んだ「萬流コピー塾」の師範の方(だったかしら。萬名というありがたい名を家元から授かった方だったかと記憶にあるのですが)のおっしゃっていた「ぼくはこうやって毎月の課題を作ってます」というやり方が記憶に残っていて無意識で取り入れていたようでした。

 

例えば「スリッパ」というお題ならともかく頭に浮かんだこと「スリッパ大爆発」でも何でもいいから書いてみて、そこからいくつも考えてどんどん書き並べていくという所から始まる、

というような話だったかと思うのですが、いつの間にかそのやり方を短歌に持ち込んでいて、正しいのかどうかはさっぱりわかりませんが、そういうやり方が私には合っているような気がしています。今の所は。

 

そしてぼちぼちと、

というか昨年9月からちょっと薬やなんか変わったり、これの副作用がちょっとあったり。

副作用といっても結局作用の効果と副作用のリスクを様子見つつ医師とも相談・対応していて、だから具合が悪くて何も出来ないとかではぜんぜんないご心配なく、ですが

余暇になるとパワーが尽きちゃうんだなこれが、余力が残らない、集中力と体力の余分はありませんという感じでのろろのろのろペースに定期的に入るやもしれませんが、

短歌は続けていきますし、またよかったら読んだり読まれたりとしていければと希望しています、お付き合いいただければ幸いに思います。

 

 

 

おまけもラストになりますが

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既に桜もいい感じ、しかし一番良さげな満開になるだろう明日は雨の予報でオロロ~ンですが、その後のハクモクレンもかなり咲いてきていましたので一枚。花の写真も整理しながらぼちぼちまた出してきます。

 

それでは、また。