小熊猫
オッス、オラ、小熊猫。

熊なのか猫なのか?
オラそんなことはわかんねぇ。けどこうやって

ちょこん、と座ってるとネコっぽいだろう?

だけど猫にはできねーだろう、こう

よいしょっと。

オラ腹黒じゃねぇ、けどこうして黒い腹出してるとさすがに熊っぽいだろう。ん?呼んだ?

よっこい

ふぅーと。

でも横から見ると、なんだろうこの

…抱き枕?こういう長ーい枕なかった?なんか抱きつき心地の良さそうなリアルファーだこと。
この子たちより少しだけ大きい子。一匹だけ檻の中に居たのもなぜ?だけど…何してるの?

ちょー挟まってた…

あ、こっち見た。

ただ見返っただけなんだけど、サービスショットのような気がするお得な子たち。動く愛嬌と呼びたい。
でも可愛いからって手なんか出したら痛い目にあうぜ。

ごもっとも…
ぜんぜん関係ないけどこの子達を前にしてけっこうな大人たちがけっこうな話をしていて、人の話を聞く気はなくても耳に入ってくる切れ端が、それレッサーパンダの前より、みのもんたの前で話したほうがいいんじゃ?奥さんどーしたの?ってきっと心配そうに聞いてくれると思うよ…と思ったけっこうな話だった。
いつどこで何をしていようと当然自由でいいんだけど…このモサモサたちを目の前にして、よくシリアスな話が出来るものだなぁ、私ならきっと「そうで…あっ動いた!めっちゃシッポ太っ!!」とかもう目の前でモサモサしてるのばかり気になって頭がとっちらかって、話どころじゃないだろうなぁ…なんか人ってのも色々で不思議な生き物だなぁとあらためて思ったりしていた動物公園の昼下がりでした。
動物はこれでおしまい。