Every mile is two in winter.
この樹は雪がよく似合う。
冬の噴水はただ影のように映すばかり、磨かれたような水面に音もなく雪が落ちたかと思うと消えていく、音が鳴るのはズサズサと雪に踏み込む長靴の無粋な音ばかり、でした。
まるで昼が夜のようだ、と思うくらい写りが暗かったのでさすがに明るくしてみた。けれど色がないのを明るくしてみてもほんとに明度が上がるだけなのね…と無彩色をあらためて納得。
節分、あんなに食べるのが楽しみだった(父の帰宅前に食べたがって盗み食べして家から閉め出された5歳の夜)豆も食べるのが年々苦行のようになり
数年前からはもう1個、2個・・・を10、20、・・・と数えるようになった。
今思えば豆が特別好きだったわけではなくて、年に一度、しかも年の数だけしか食べられない、というのが幼い子には特別な気がしていただけだったんだろうと思う。
ねこは豆を投げるとひゅん、と飛び上がったり追いかけて転がっていったり、お尻を振り上げて待ち構えていたり…完全にボール投げと勘違いしていた。
いやいや、きみとの遊びじゃないんだ…と思いつつあの待ち構える目の楽しそうなのには参ってサービスしたくなって投げるふりなどして応えてしまう。
節分も過ぎて今日は立春だそう。今年はけっこう雪の重みがあるけれど、ゆっくりゆっくり行きつ戻りつしながら立ち上がっていくのでしょうか。
雪はもういいよーと思いながら、でもじきに春…と思うとなにやら惜しいような、もう少しいっぱい見ておこうという気になる。