Time passes quickly
お狸さんも雪化粧でした。
例年なら雪が多いと初詣に出かけても空いているのだけれど、今年は駐車場もいっぱい、1日からどこのお店も開いていているからか
どこへ行っても道路もわりと混んでいて、人出も多かった気がした。
色々お店が開いていてもつい覗いてしまうのは書店で、引っ越して新装開店した本屋さんは中は広々として人が多くても気持ち良く、近所の書店ではなかなか置いていない欲しかった本も見つかってにんまり。
今はネットで即購入できるのだけれど、やっぱり書店で「あった!」と見つけて手にとる喜びときたら。小さいけれど確かな幸福。ふふふのふ、だ。
それでまた積読を少し増やしてしまったけれど、予報ではまた明日くらいからずーっと雪だるまマークが並んでいたりする、嘘やろ?もうええて、といくら言っても気象は聞いてくれやしないので、起きて動いているけれど冬眠させられているような気になりがちな日々の無聊の良き友となってくれることを積み重ねた本に願うばかり。
積んだけれど既に読み始めている一冊。
ちょっとした幸せとは逆かもしれない、ちょっとした人をうつむきにさせることを、しみじみとする絵と短い文で書いてある本。
不幸と言うほどではない、ささいだけれど、いやなんとなくね…とちょっとうつむいてしまう出来事ばかり…を読んで「楽しいか?」と問われたらう~ん、と困ってしまうけれど
でもどこか自分と重なってほっとけないうつむきくんが読む人それぞれに生まれると思いますので、そんな時はこの本をぎゅっと抱きしめてやってくださいませ。
とはじめに、で著者の言葉にあるように
いわく言いがたい、人に話すほどのことでもないんだけど、だけど…と何となく納得もいかず、「なんでやねん」と言うこともできずにただただうつむいた…
日々生まれては時間の狭間にぽろぽろと落すように消えて、自分でも忘れてしまうような自分。
いつもうつむいているので正面の顔はどんな顔なのかも知らないうつむきくんに、そんな自分を見て、拾い上げてもらったような気がするのかもしれません。
読んでいるうちになぜか声に出さずに、んふふ、と思っている。
何とはなしに、シュン!といつもより更に足早に駆け抜けていく気がする年末年始、何かを落とした覚えはないけれど、色々落していても気付かず過ぎていってしまいそうな気もする季節なので、ささやかで細かなことに気持ちを傾けてみたいのかも。