窗口
あればつい覗いてしまう 窓は穴
だけどこういうリズムって、ふと気付くと…とか自然に出て来る感じで出てきて、はまると気持ちいいはずなんだけれど、短歌で書いたのを順番に上から読んでいってそうなり過ぎているとなぜか気持ちが悪い気がする。
内容的にはぜんぜん 大喜利じゃないんだけど、笑点かっ、と自分につっこみたくなるような変な感じ。
この間この本を読んでいたら西加奈子はそういうのを「標語みたいになる」というように表現していて
誘われて短歌を詠んだものの標語っぽい感じになるのがイヤ、ということで毎回ゲストを招いてお題を出してもらって短歌の練習をしている本。
せきしろ、となぜか呼び捨てに出来ない気がするのでさんをつけますが、せきしろさんもそれで声を掛けられて「短歌詠んだことある」という感じに参加を決めたのだけれどよく考えたら詠んだことあったのは「短歌じゃなくて俳句だった」という…
最初からそんな調子の二人で第一回目なんかはだからもうまったく三十一文字とか関係なく、でもいい言葉が氾濫して大洪水みたいなことになっていて
個性が飛び出したり滲み出たりしつつ形になっていく短歌もおもしろかった、
それぞれの回のゲストたちも、お題だけでなく一緒に詠んでいる人もいたり、それもまたそれぞれバラエティにとんで楽しいんだけれども、とりあえずとにかくこの二人がおかしい。人がおもしろい。
ふつうなら第一回目なんだからとにかく字数くらいは合わせようとするとか、特に言われなくてもしそうなことが、はなからぜんぜん頭にない人みたいなせきしろさんと
西加奈子の、やっぱり作家だなぁと思う、タイトルの意味は最後まで読んでいくとわかるようになってるのだけど、そこに見える想像力とそれを字面だけにしない力みたいなもの
そんな凄い力がありながら人の携帯電話をチゲ鍋に放り込むような奔放さも垣間見せ、というか自ら白状していたりするのだけど、だけど無頼というか、率直なもの言いや素の感じを覗かせるのにはやっぱり自由な感じがする人なんだけれど
作家になったからには短歌も…というような、言葉への姿勢のようなもの、筋の通し方というのか背筋の伸ばし方は気持ちいいくらいてらいなくまっすぐで
ほら、ちょっと昔だと作家だからっていかにも作家のしそうなこととか、作家っぽいようなことは避けるというか逆に張っちゃうよ、みたいなところってあったような気がするのだけど
どっちがいいとか悪いとかいう話じゃなく、あぁなんかやっぱり違う、今の作家なんだなぁという気がしたのもおもしろかった。
せきしろさんの詠んでいた自由過ぎるやつ、というのはたぶんこれとかなんだろうかと
- 作者: せきしろ,又吉直樹
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本が売れるってなんか凄いことなんだな、と思う、きっと今は良くも悪くも嵐の中のような感じなんじゃないかと
以前とあまり変わらないような感じでコンビで番組に出演していても「先生」と本の話が必ず出てきているのをこの前見てふいに思ったピース又吉さんとの共著。
変わりばんこに自由律俳句というのを詠んでいて、間にところどころ二人のエッセイというか散文が挟まっている。
自由過ぎるのでうつるというか引っ張られたら困るな、と思っていたけれどダイオウイカのついでとばかりに、もう一度読んでみようと読んでみた。
前読んだ時どう思ったかは忘れてしまったけれど、今回読んでみて、一応というかどっちがどっちの詠んだものかわかるように表記されているのだけれど、意識しないで読んでいると最初は入り混じったように区別がつかない自由律俳句が、途中の散文を読んでいるうちにふいにモノクロがカラーになったみたいに、二人の違いが見えてきて、でもずっと読んでいくとまただんだんと交じり合ってしまうような、おかしな感じがするのもおもしろかった。
一緒に本を出すだけあって、視線とか見ているものとか見えているものとか、あといやわからなくもないんだけれどそこまでそう考えるか…と思うような独特の考え方の方向みたいなものに共通点を感じる。
どこか似ているのだ。
ダイオウイカのほうはぜんぜん違うところ、反対な二人が同じ題で詠んでいるのもおもしろかったのだけれど
こちらはてんでバラバラ好き勝手なようでどこかで、あこの人ら気が合うだろうなとなんとなく思う匂い、空気があるのがおもしろくて
だけど、当たり前だけどやっぱり別の人、芸人と作家との違いみたいなものがそこはかとなく感じるのもよかった。
又吉さんがこれからどっちの方へ行くことになるのかは知らないわからないけれど、ピースのコント好きなんだけどもうやらないのかな見たいなとは思うけれど、でもどっちにしろずっと単独もしてなければDVDも出してないし、最終目標はハリウッドだと相方の人は言っていてそれに「ほな自分は京都で本屋でもするわ」と又吉さんは言っていたそうだから、どっちでもいいのかもしれない。
そのほか色々短歌とか俳句の本を読んでいるんだけれど、学ぼうというより本としておもしろい。
どうしても感覚的で、ようは頭が悪いんだけど理屈が入って消化吸収して出るという風にならなくて
季語と言われると無理だぁと思う、三十一文字でも難しいのに十七文字は更に短いなんて無理過ぎる、とか思うんだけど
なんとなく出てくるものが五七五、というのは五七五七七で考えていてもあって、例えば先月、4月のお題では9番目の「届け」というのに出てきたのは
落ちていた人を届けに交番へ
というのだった。だけど、いや、出たじゃなくてあと七七…と唸って足して、他のも出てこないしでこれにしたけれど、自分の中ではちょっと収まりがよくなかった気がした。
でも季語も入ってないし、自由律というのでもないだろうし、これがいったい何か?自分でもわからないのでなんかそのうち適当な呼び方でも思いついたら
練習にと思って題詠のも見ていたりするんだけれど、なんか入ってこないし出てこないので、なんとなく一つの季節くらいの区切りの中で出てきたのをメモなんかに書いているので、勝手に発表したりするかもしれないし、しないかもしれない。
小説は「火花」は買ったけれどまだ読んでいない、もうちょっとなんていうか落ち着いてから…みたいなことを考えている。
山田詠美が出てきた頃みたいな、とにかくわーっとなってる感じ、種類はちょっと違うような気がするけれど、そういうわーっを感じてる間はすっと入ってこないというか、ちょっと間を置いてから読もうと思う派、そんな派があるのかどうかも知らないけれどそうなのでそうしようと思ってる。
だいぶ前のになるけれどこれもおもしろかったです。
そういえば前に感想を書いていたのだけれど
したら「東京を知らなくても地名はわかる」という検索ワードでお出でになっていた人がいて、しかも何度か…なんかなぜかすみません…と思っていたことがあったのだけれど、それはどうでもいい話なんだけどこれもおもしろかった。
ほんでまたより関係ないようであるというか、ピースもいいけどグランジもね、とおもしろいので貼っておく。
鬼ヶ島とのKOC決勝での頂上決戦が見たいなぁとずうぅぅっと待ってるんだけども、違うことで話題になっている…
たしかに「ヒモの人」て、世間のおっしゃりよう、と思うけれど二人の話題を知った時には自分も声出して笑ってしまったけれど、でもそれはともかくグランジおもしろいですホントに。